土の中の仕組み

微生物の世界で、固い枯れ木を分解できる存在のひとつが糸状菌です。
その糸状菌の周囲には、

空気中の窒素を固定できる微生物が共生しています。

植物の根と糸状菌が土の中でつながることで、植物は必要な栄養(窒素)を受け取り、結果として、化学肥料に頼らなくても元気に育つ環境がつくられていきます。

畝の中の糸状菌が少ないと野菜の葉が黄色くなり、いわゆる肥料不足のような症状が出ることがあります。
しかし、糸状菌が増えてくると、土の状態が変わり、植物も次第に元気を取り戻していきます。

植物の光合成が活発になると、今度は植物自身が余った炭水化物を根から糸状菌に共有し、糸状菌は有機物として貯蔵します。
それを求めて、窒素を利用する微生物がさらに集まり、土の中の循環が強化されていきます。

森の土は、糸状菌を中心とした微生物の働きによって、人の手をほとんど加えなくても、静かに命を循環しています。
その仕組みは、とても地球にやさしいものだと感じました。

一方で、近代農法では機械を多用することで土が締まり、空気を好む糸状菌が住みにくい環境になってしまうことが多く、当然、共生していた微生物も減ってしまいます。

私たちの農地も、もともと田んぼで8年間休耕作地だったため、土の中には硬い層(硬盤層)が残っています。
雨が降ると畑は水浸しで、硬盤層の下はほとんど微生物が活動できない世界になっています。

水はけを改善し、糸状菌が住みやすい環境をつくるためには、どうしても畝を高くする必要があります。

そうすることで、畝の中に

糸状菌を中心とした、小さな「森の循環」

が生まれていきます。

試行錯誤の途中ですが、私たちは、そういう地球ファーストな農業を目指しています。

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